小径パイプの熱処理技術(溶体化処理、時効処理)
小径パイプの熱処理技術(溶体化処理、時効処理)
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小径パイプの熱処理技術(溶体化処理、時効処理)
金属部品の製品特性を決める上で熱処理は重要です。
高品質な医療・分析機器用のノズルを生産する際にも、
小径パイプを適切に熱処理する技術は非常に大切です。
FUTA・Qの熱処理設備
小径パイプの熱処理について
FUTA・Qでは、「溶体化処理」や「時効処理」などの熱処理を適切なタイミングで工程に組み込むことで、ステンレス合金やチタン合金、コバルト合金など各種金属製品の特性を調整しています。
●真空熱処理炉:金属を大気中で熱処理すると酸化被膜が形成されて表面の物性や色調が大きく変化します。真空熱処理炉は大気の影響を受けずに熱処理することが可能です。
●連続熱処理炉:アルゴンガスや窒素ガスを注入することで大気の影響を抑えながら、ベルトコンベアにより製品を搬送し連続的に熱処理を行うことが可能です。
●溶体化処理:金属を高温にして、急冷することにより、合金元素の均一な分散状態を得ることができる処理です。金属を高温にするため、加工組織を軟化させる「焼鈍し」の効果も合わせて得られます。
● 時効処理 :熱処理温度と時間を調整して微小な組織を形成させることで、強度や硬さを上昇させる処理です。主に、チタン系材料(α+βチタン合金やβチタン合金)や析出硬化系ステンレス鋼(SUS630等)で行われます。鉄鋼材料で行われる「焼入れ」とは異なるメカニズムの熱処理になります。