レーザー溶接
レーザー溶接
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FUTA・QではYAGレーザー、ファイバーレーザーと仕様の異なる複数のレーザー溶接機を備え、さまざまな要求事項にお応えしています。
レーザー溶接は深さに対して幅が狭く溶け込み効率のよい溶接が可能です。
特にファイバーレーザー機による連続溶接では重ねのない滑らかな溶接表面に仕上げることも可能です。
レーザー溶接加工機の特徴
FUTA・Q保有の レーザー溶接加工機 |
微細精密レーザー溶接加工機 (ファイバーレーザー) |
シームレス精密レーザー溶接加工機 (ファイバーレーザー) |
高強度精密レーザー溶接加工機 (YAG,ファイバーレーザー) |
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主な特徴 | 最小加工径やレーザーエネルギーの 微調整が可能 |
連続的で深い溶接部の 形成が可能 |
高精度で生産性の高い 高強度溶接が可能 |
主な適用用途 | 極細ワイヤー製血管内医療処置具 部品などの加工 |
高機能性ガス配管部品 などの加工 |
精密ノズル部品 などの加工 |
レーザー波長 | 1070nm | 1070nm | 1064nm, 1070nm |
材料径 | 外径Φ0.05mm ~ | 外径Φ3mm ~ | 外径Φ0.2mm ~ |
主な適用用途
医療デバイス用途
医療デバイス用途など(代表的なワークサイズ Φ0.05 mm~Φ0.5 mm)
医療デバイス用の部品では、極めて細いワイヤーやパイプ、異形部品に対して、信頼性の高いレーザー溶接や、
血管を傷つけないためのレーザー端部処理を求められます。

SUS304中空多条コイル(Φ0.33mm) とSUS304パイプ(Φ0.35mm)の溶接

CoCrワイヤー(Φ0.05mm)とSUS304ワイヤー(Φ0.1mm)の溶接

SUS304ワイヤー(Φ0.1mm)の端部処理
ノズル・ニードル用途
ノズル・ニードル用途など(代表的なワークサイズ Φ0.5 mm~Φ5 mm)
血液分析用や、最先端の生産設備などにもちいられるノズルやニードルでは、正確で信頼性の高いレーザー溶接が求められています。

精密穴加工部品をパイプ先端に溶接

SUS304パイプ(外径Φ1.6mmの)にSUS304切削加工部品を溶接

SUS304パイプ
(外径Φ2.4mm/内径Φ2.3mm)をY字分岐管形状に溶接
応用事例
レーザー加工によるパターンカット加工や穴あけ加工に、レーザー溶接や組立加工などを組合せることで、様々な形状や機能を持たせることが出来るようになります。
レーザーカット加工およびレーザー溶接による複合加工品

全長7mmのSUS304製加工品です。
①外径Φ0.51mmのSUSパイプにレーザーパターンカット加工
②外径Φ0.26mmのSUS線にレーザー穴あけ加工
③0.1mm厚のSUS板を円環状に加工曲げ加工やレーザー溶接などを組合わせて製作しています。

全長5mmのチタン合金製加工品です。
①外径Φ0.7mmのβチタンパイプにレーザーカットで針先加工
②外径Φ2.5mmの純チタンをCNC旋盤でフランジに加工
レーザー溶接で接合しています。
レーザー溶接 接合技術の紹介
光学ユニット小径パイプとSUS薄肉パイプのレーザ溶接の接合技術を紹介します。
薄肉小径パイプのレーザ溶接は部品が損傷しやすく、設備に精通した技能者の工夫とスキルにより、ようやく実現できるものです。
【溶接工程】
光学ユニットパイプ上部にSUS薄肉パイプを直線的に並べてレーザ溶接する。
【難しい点】
① パイプ内側には照明用と画像用の光ファイバーがあり、
溶接時の熱による歪が出て、撮影画像に何か影響が生じるか心配。
② 溶接の接合部分をなるべく目立たせたくない。綺麗なパイプ外観に仕上げたい。
実現のための工夫とポイント
① レーザ加工機による小径パイプ溶接では、レーザ光幅が狭くなり深くまで溶け込むため、
光ファイバーを損傷させない溶接条件設定が必要。
② パイプ加工面に細かく滑らかに直線的な溶接ビームを作ること。
溶接後の評価
① レーザ溶接部のビームが美しい仕上がりにできた。
② 光学ユニットの撮影画像確認の結果、溶接時の熱による影響は見られなかった。
2本の半月型パイプをレーザー溶接
注射針くらいの細いパイプを接合する技術で、溶接部が目立たない特長があります。主に検体を吸引する中空針で使用され、片方のパイプからエアーを送りこみ、他方のパイプから検体を吸い込む2WAY機能を要する製品に最適です。材質・形状は、ご要望に応じて製作いたします。
レーザー溶接機 特徴
• レーザー径minΦ0.016~
• 溶接深さ1.0mmまで
• X軸・Y軸・回転方向への移動が可能
• 微細スポット溶接が可能
レーザー溶接・受託加工についてよくある質問
- 医療機器向けの部品に対応出来ますか?
- はい、医療デバイス用途にも多数の加工実績があります。
ステンレスやチタン合金をはじめ、CoCr合金やPt合金などの医療用高機能金属も対応実績があります。 - どれくらい細いワイヤーまでレーザー溶接できますか?
- Φ0.05㎜のワイヤーに対して、レーザー溶接加工の加工実績があります。
- 溶接による影響としては、どんなことがありますか?
- 材質によっては、酸化や金属間化合物の生成などにより、溶接強度が低下する等の影響があります。
問題になる場合にも、部品構成や加工形状、加工方法等を工夫することで改善できることがあります。
レーザー溶接 加工関連ページ
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溶接・接合
肉厚素材に向くTIG溶接、薄肉で微細溶接に適したレーザー溶接、従来からの接合技術であるロー付けなど、材質・形状・目的に応じた最適な接合技術をご提案させていただきます。
レーザー加工
10μⅿの微細加工から、デザインされたパターンカット、レーザー溶接、UVマーキングなど。ガラスにも加工が可能な超短パルスレーザー加工機をはじめ、それぞれの加工品や製品形状に最適な各種レーザー加工機を保有しています。
ノズル・ニードル/パイプ製品
FUTA・Qの特徴は、多種多様な特殊材細管の設計・加工・組立を一括してできることです。 ステンレスパイプはもとより、βチタン、NiTiチタン、コバルト合金など豊富な加工実績があります。