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vol.12 続・現場の悩み解決!パイプ内面の検査

vol.12 続・現場の悩み解決!パイプ内面の検査

■ 非破壊内面測定装置「アラサミール」

創業以来、お客様の「安心」を “ものづくり” の根本と考え、たえず技術革新を目指して参りました。医療向け分注ノズルでは、前検査の検体がノズル内部に残ると検査数値が変動して、正確な検体分析ができません。求められる品質は、内面に傷や凹凸がなく、残留物が付着しないノズルです。現状の表面粗さ測定器を用いた内面粗さ検査では、製品を半割りして測定する破壊検査であり、同じ製造条件・生産ロットからの抜き取り検査になります。今回、内視鏡のように出荷ノズルそのものの内面粗さが自動測定でき、傷や残留物も検出できる「非破壊内面測定装置」を開発し、全数検査が可能となりました。

■ 測定装置の仕様

● 測定パイプ内径: Φ0.45~Φ2.0 mm
● 測定パイプ長さ : ~250 mm
● ファイバースコープ外径(mm):Φ0.35 mm~Φ1.2 mmをパイプ径に合わせ入替える
● 装置寸法: 1200 W×400 D×950 H
● CCDカメラ: 30万画素 モノクロ
● セレクトスイッチ(送りピッチ、測定回数)
● 測定時間 約2秒/ピッチ(移動含む)

アラサミールの外観の写真

■ 内面測定の結果

右写真は、パイプ内面の測定画像です。内面粗さに応じて、反射光が変化します。傷や残留物があると明るく光るため、画像から判定して、不良品を自動検出します。量産工程で使用するため、測定画像やデータはサーバー保存・トレースできます。

右写真は、パイプ内面の測定画像です。内面粗さに応じて、反射光が変化します。傷や残留物があると明るく光るため、画像から判定して、不良品を自動検出します。量産工程で使用するため、測定画像やデータはサーバー保存・トレースできます。

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アラサミールの結果の写真

■ 測定装置の操作方法

(1)パイプ内にファイバースコープを奥まで挿入して、治具にセットします。
(2)スタートスイッチを押すとファイバーが5 mm移動し、連続17回(任意設定)画像撮影します。
(3)測定結果をデータベースと照合して、推定した面粗さ(Ra0.13など)をモニタに表示します。
(4)パイプ内に傷や残留物があれば、ブザーでNG判定を知らせモニタに画像を表示します。
(5)測定パイプを抜いて、リセットスイッチを押すとロボシリンダーが原点位置に戻ります。

開発の声
パイプ内面のカメラ画像を観察していて、面粗さと反射光の明るさに相関があることを発見しました。現場で使えるよう、画像処理ユニットとロボシリンダーを組み合わせて、自動の内面測定装置を製作しました。

「続・現場の悩み解決!パイプ内面の検査」のPDFはこちら

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