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vol.27 高精度の微細加工を支えるスイス型CNC自動旋盤
vol.27 高精度の微細加工を支えるスイス型CNC自動旋盤
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■ スイス型CNC自動旋盤の生誕110年
スイス型CNC旋盤は、時計用の小径ねじを製造するために1911年スイスのムーティエ市で誕生した「主軸が移動する自動旋盤」が源流になります。複雑で微細な部品を、棒状の材料を使用して、金太郎飴のように連続して製造できます。当社では、医療処置具などに用いる微細部品加工用として7台保有しており、更に2台の増設を予定しています。
■ スイス型(主軸台移動型)CNC自動旋盤
「スイス型CNC自動旋盤」は日本で改良されて複合加工機となり「主軸台移動型CNC自動旋盤」と呼ばれて普及しています。
(1) ガイドブッシュ近くで加工する機構により、材料がたわむのを抑え、細くて長い製品も高精度で加工することができます。
(2) 長尺の棒状材料を用いることで、製品を自動的に連続して、加工することができます。
(3) 対面の第2主軸に材料をつかみ替える機構を有することで、製品の裏面を表面と連続して加工することができます。
(4) 3つの刃物台に36本の工具がセットできるため、複数の工具を入れ替えて、複雑な形状や仕上げの製品を加工できます。
● くし刃回転刃物台は、Y・X軸移動と135°の旋回動作が可能。
● タレット刃物台は、10個の刃物を切り替えて加工可能。
● 背面側刃物台は、Y軸移動し製品の裏面を同時加工可能。

■ 加工例
名称 : ルアーロック・ニードル
材 質 :純チタン(2種)、高耐食、低熱伝導率、難切削
サイズ: 5.5×6.2×12 mm



■ 加工機の仕様
● チャック径 :Φ1~Φ16
● 機械構造 :2主軸+3刃物台(くし刃回転工具、タレット刃物台、背面刃物台)
● 主軸回転数:12,000 rpm
● 工具セット本数:36本+α
● 材料供給装置:最長 2.5 m

