HOME » FUTA・Qメルマガ » 小径パイプ・ワイヤー » vol.10 64チタンELIの小径パイプ化に成功!
vol.10 64チタンELIの小径パイプ化に成功!
vol.10 64チタンELIの小径パイプ化に成功!
更新日:
64チタン合金「 Ti-6AL-4V (-ELI) 」をご存じでしょうか。アルミが6%、バナジウムが4%含まれたチタン合金です。純チタンの約2倍もの強靭性がある材料です。耐腐食性や生体適合性を持つ材料として、医療分野では人工骨や人工関節、工業分野では航空機や化学プラント・自動車部品などへ活用が広がり、チタン合金の70%を占めるまでになりました。
■ 64チタンELI小径パイプの活用
64チタンは、α+βチタン合金でβチタンと比べて、冷間加工が難しく、小径パイプ製造は不可能と言われてました。FUTA・Qでは、64チタンELIの小径パイプ化に成功しました。64チタンELI小径パイプの活用事例としては、SUS316Lを用いた人体に触れる医療器具の耐食性改善や機器装着SUSパイプの軽量化など、様々な用途が考えられます。

外径φ2.8×内径φ1.6×280mm長


【 真空熱処理装置 】

弊社の強みである熱処理技術も 真空熱処理装置を導入し、高真空雰囲気下で表面酸化を抑制した長尺パイプの超高温1200℃熱処理が可能になりました。装置仕様
● 熱処理温度:~ 1200 ℃
● 到達真空度:× 10-4 Pa
● 装置炉心長:× 2.8 m
【 チタン合金の熱処理・容体化処理・時効処理 】
チタン合金のSUS316 Lにない特徴は、時効処理の可能なことです。材料を高温にして、金属を容体化させた後、ゆっくり冷却したり急冷したり、熱処理条件を変更することで様々な特性のチタン合金が製作できます。材料の引張強さや表面硬度を向上させたり、曲げても折れにくいβチタンパイプも製作しています。
