内径研磨加工
内径研磨加工
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内径研磨・内面研磨加工
FUTA・Qの小径パイプ内面研磨、鏡面仕上げ技術について説明します。
例えば、分析ノズルのパイプ内面を鏡面加工することで、コンタミ付着を抑え、洗浄性や分析性能が改善されます。
研磨装置は京都工場開発課にて、設計・製作しており、パイプ素材や部品形状に合わせた
様々な研磨方法を試すことで、
内面研磨技術を今も蓄積し続けています。
内面研磨は、医療・分析機器用の高品質なパイプ生産に欠かせないFUTA・Qの基盤技術です。
研磨が困難とされる曲げ形状・テーパー形状・絞りノズル部など複雑な形状へも内面研磨が
可能となりました。
小径パイプの内面研磨方法
FUTA・Qが主に採用している4つのパイプ内面や部品研磨方法を紹介します。
研磨方法 | 特徴 | 実績 | |
---|---|---|---|
物理研磨 | 細管研磨 | ノズル製品や直線パイプの内面を砥粒で直接磨く研磨方法 | 量産品 |
特殊研磨 | 曲がりパイプやテーパー管の内面を研磨する方法 | 量産品 | |
バフ研磨 | 製品表面や内径Φ4以上の短いパイプ内面を研磨する方法 | 量産品 | |
化学研磨 | 複雑な部品形状の研磨が可能、金属表面を溶解する研磨方法 | 量産品 |
他の研磨方法では、電解研磨はパイプ内の電極位置がずれるため、均一な仕上がりに課題があります。
磁気研磨は小径パイプ内の残留砥粒除去の工数が増えるのと大がかりな装置になります。
小径パイプ材質と研磨仕様一覧
小径パイプの内面研磨仕様とパイプ長さを一覧にしました。
取り扱う金属材料の種類が多く、全ては掲載できないため汎用品ゲージサイズを表にしました。
SUSだけでなく、チタンやコバルト合金などの難削材にも対応いたします。
表にない金属材料や超極小パイプについても、内面研磨加工・製作しますので、ぜひ、
ご相談をお願いいたします。
小径パイプ材質(SUS304、SUS316L、βチタン、純チタン、MP35N※、ELGILOY※他) | |||||||||
ゲージ(G) | 外径(mm) | 公差(mm) | 内径(mm) | 公差(mm) | 長さ(mm) | 内面粗度(μm) | SUS | Ti | Co合金 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
26G | 0.45 | ±0.01 | 0.23 | 0.04 -0.02 |
要相談 | 要相談 | 〇 | 〇 | ➖ |
25G | 0.51 | ±0.01 | 0.26 | 0.04 -0.02 |
要相談 | 要相談 | 〇 | 〇 | ➖ |
24G | 0.55 | ±0.01 | 0.30 | 0.04 -0.02 |
230 | ≦Ra0.2 | 〇 | 〇 | ➖ |
23G | 0.63 | ±0.01 | 0.33 | 0.04 -0.02 |
230 | ≦Ra0.2 | 〇 | 〇 | ➖ |
22G | 0.71 | ±0.01 | 0.41 | 0.04 -0.02 |
230 | ≦Ra0.06 | 〇 | 〇 | ➖ |
21G | 0.81 | ±0.01 | 0.51 | 0.04 -0.02 |
480 | ≦Ra0.06 | 〇 | 〇 | 〇 |
20G | 0.88 | ±0.01 | 0.58 | 0.04 -0.02 |
480 | ≦Ra0.06 | 〇 | 〇 | 〇 |
19G | 1.06 | ±0.01 | 0.70 | 0.04 -0.02 |
480 | ≦Ra0.06 | 〇 | 〇 | 〇 |
18G | 1.26 | ±0.01 | 0.90 | 0.04 -0.02 |
480 | ≦Ra0.06 | 〇 | 〇 | 〇 |
17G | 1.48 | ±0.01 | 1.12 | 0.04 -0.02 |
480 | ≦Ra0.06 | 〇 | 〇 | 〇 |
16G | 1.61 | ±0.01 | 1.25 | 0.04 -0.02 |
480 | ≦Ra0.06 | 〇 | 〇 | 〇 |
15G | 1.81 | ±0.01 | 1.45 | 0.04 -0.02 |
480 | ≦Ra0.06 | 〇 | 〇 | 〇 |
14G | 2.11 | ±0.01 | 1.69 | ±0.04 | 480 | ≦Ra0.06 | 〇 | 〇 | 〇 |
13G | 2.41 | ±0.02 | 1.99 | ±0.04 | 480 | ≦Ra0.06 | 〇 | 〇 | 〇 |
12G | 2.76 | ±0.02 | 2.40 | ±0.04 | 480 | ≦Ra0.06 | 〇 | 〇 | 〇 |
11G | 3.06 | ±0.02 | 2.64 | ±0.06 | 480 | ≦Ra0.06 | 〇 | 〇 | 〇 |
10G | 3.4 | ±0.02 | 2.84 | ±0.06 | 480 | ≦Ra0.06 | 〇 | 〇 | 〇 |
肉厚径 | 1.6 | ±0.01 | 0.60 | ±0.04 | 480 | ≦Ra0.06 | 〇 | 〇 | 〇 |
※ コバルト合金 MP35N®は、SPS Technologies社の商標です。
※ コバルト合金 ELGILOY®は、Elgiloy Specialty Metals 社の商標です。
内径研磨加工実績
パイプ最小内径φ0.1mm〜、表面粗さRa0.01まで、最長700mm(曲げパイプ 最長300mm)の内径研磨が可能です。
また、通常では研磨が困難とされる、曲げ形状・テーパー形状・ノズルの絞り部分等の複雑形状も加工可能です。材質はSUSだけでなく、チタン、チタン合金などの難削材にも対応致します。ご仕様に合わせた加工のご相談にも応じます。
・パイプ長:【ストレート】 700mmまで 【曲げパイプ】 300mmまで
・研磨内径: 最小径 φ0.1mm
・ 材 質: SUS、チタン、チタン合金、コバルト合金、銅など
・ 面粗度:通常 Ra0.05程度 (特別仕様Ra0.01も可能です)
スウェージングパイプ内径研磨
※適応サイズ:外径φ6以下のパイプ
スウェージングパイプは、加工時の減径部分の肉厚が厚くなり「しわ」が発生してしまい内径の面粗度を低下させますが、FUTA・Qの独自技術により面粗度を向上する事を可能にしました。
内径研磨を施す事によりコンタミの発生を極限まで抑え、正確かつ安定したデータ収集を可能とし医療・分析機器における高度分析を実現します。
• チタンノズル(DAT51)
太径ODφ1.82 IDφ1.08 細径ODφ0.96 ID0.51 全長L=180