HOME » FUTA・Qメルマガ » 自社開発の紹介 » vol.37 速報!パイプ内面粗さ測定機が機械振興協会会長賞を受賞!

vol.37 速報!パイプ内面粗さ測定機が機械振興協会会長賞を受賞!

vol.37 速報!パイプ内面粗さ測定機が機械振興協会会長賞を受賞!

 この度、当社が自社開発しました 「非破壊小径パイプ内面粗さ測定機」が機械振興協会会長賞を受賞いたしました。この賞は、今年度の研究開発およびその実用化によって、機械産業技術の進歩・発展に著しく寄与した成果に与えられるものです。臨時号として開発経緯や現在の装置開発状況などを御紹介いたします。

機械振興賞のイラスト

■ 装置開発の経緯

背景

医療分析装置に使用される小径パイプは、内側の表面粗さが測定精度に影響するため、内面研磨仕上げが求められます。しかし、粗さ測定用の測定子が入らず、主に破壊検査でした。この装置は非破壊で面粗さを測定する事ができます。

表面粗さ測定器のイメージ図

発見

パイプ内面の異物検査をファイバースコープを使用していたところ、照明(光源)が一定なのに、測定されたパイプにより、明るい画像と暗い画像があることを偶然に発見しました。

ファイバースコープを使った検査のイメージ図

実現

パイプ内面の粗さ(凹凸)の大小により画像の明るさ(光の散乱)に違いが出ているのでは?この仮説を検証するために、パイプを分割し、内面粗さを測定してみたところ明るさと内面粗さに相関があることが判明して、開発装置がスタートしました。

階調総和のグラフ

■ 装置開発者の声

開発者の写真

約3年前、PJが発足し「非破壊パイプ内面粗さ測定機」開発を担当することになり、新たな取り組みというのは、自分自身の成長への機会でもあるため、腹をくくりプロジェクトを進めていった。そして、画像処理技術の導入などの協力を得て開発機を作り上げることができました。今回開発した装置が社外から評価されたことは大きな喜びであり、この受賞に慢心することなく気を引き締めて、さらに良い装置へ向けて開発を継続していきたい。

■ 開発中の新技術

(1) カラーカメラとAI判定技術を駆使して、異物や油分などの不具合要因の特定(右下写真)
(2) Φ3~20mmサイズのパイプ内面の外観検査
(3) 極小径パイプφ0.3mm内面のファイバースコープ外観検査
(4) 小径パイプへのIDマーキングと識別、測定結果のDB保管
(5) 小径パイプ内面測定のファイバースコープ挿入の自動化
(6) パイプ内面自動洗浄技術の開発

アラサミールの外観
アラサミールの内面と画面の写真

PDFはこちら

提案型金属加工 お問い合わせ